真田昌幸(草刈正雄)の性格と凄さに学ぶ人物評価評判

NHK大河真田丸が始まって楽しみが一つ増えたこの頃。
物語りはいよいよ第7話まで来ましたね。

それにしても30年前の真田太平記で真田幸村を演じた草刈正雄が、真田丸では父・昌幸役にという巡りあわせ。本作では華麗なる食わせ物を見事に演じてます。

武田信玄から「わが眼の如し」と言われ、家康からは「稀代の横着者」と呼ばれた真田昌幸とはどういいう人物だったのでしょうか?

真田昌幸

真田昌幸は「表裏比興の者」とも呼ばれていました。この言葉には卑怯という言葉が連想されるように、態度や去就をコロコロ替える者の事を言います。主をめまぐるしく変えていった真田昌幸の代名詞でもあります。

本能寺の変以降、真田家の存亡をかけて真田昌幸は立ち回ります。

1582 勢力図

大河ドラマ真田丸では真田昌幸の智謀と性格が感じられる幾つかの場面があります。

第一話では「この昌幸がいる限り、武田は滅びん!」といった次の瞬間、信幸と信繁には「武田は滅びるぞ…」と真逆の発言!昌幸に振り回されっぱなしの息子達。

第二話では「打つ手を間違えると、ただちに真田の滅亡につながる」と言いながら、くじで今後の方針を決めようとする昌幸。大胆なのかいいかげんな性格なのか。

第四話では信長に自分を高く売ろうと裏工作したことについて家康に追及される緊迫の場面。昌幸はしらを切り通し、見事信長への諸賢を許された。内野聖陽さんの重厚なお芝居が光ってましたね。

第五話で本能寺の変で信長が死に、落胆する昌幸は、「この先どうすべきかまったく分からん!」とさじを投げ、あげくの果てには信幸に泣きつく始末…。自分と似たタイプの信繁とまったく異なる信幸に対する接し方にもメリハリがあって面白いです。

第六話では上杉にも、北条にも、徳川にもつかず、豊かな信濃の地を武器に、真田は大名たちと渡り合っていく!「大ばくちの始まりじゃ!」ついに自分たちだけで生きていくことを決意した迫力の場面。

第七話では滝川一益と北条軍を激突させ、混乱に乗じて沼田城と岩櫃城を奪還。

しかし、昌幸の在り方は当時の武将としてさほど珍しいものではありません。
私達がイメージする「一人の主君に忠節をつくす」という武士のイメージは江戸時代に入ってから。戦国時代までの武士の主従関係は、もっとドライな契約関係にあったのです。

要するに主人が主人らしいことをしてくれなければ、家来はいつでも主従関係を破っても構わないのです。その証拠に昌幸も周囲の大名から一目置かれる存在でした。

企業の経営者をイメージすると分かりやいかもしれません。
経営者は従業員やその家族全員の生活を守る為、より自分を高く買ってくれる大企業の傘下に入るのが当たり前。そういう意味では、昌幸の在り方は主人を替えたとしても武士として何ら恥じらいない、むしろ戦国時代において国衆から大名として独立まで果たしたわけですから立派だったといえると思います。

でわでわ。