移動平均線の基本 グランビルの法則(8つの売買ポイント)

Kindle unlimitedで無料で読める移動平均線の本、「移動平均線」満足度99%の株売買術 (秋津学) 。内容はサラっと基本を抑える初心者向けですが2回読みました。個人的には勉強するきっかけになった一冊でおすすめです。

移動平均線とは

移動平均線とはトレンドを把握できるスグレモノ

グランビルの法則

買いの法則

①買いの法則1(買い1)…移動平均線( 25日線・26週線)が長期的に下落するか、横ばい状態ののちに、上昇に転じ、株価が平均線を抜いたとき。補助的に5日線と13週線を使う。(GC)

②買いの法則2(買い2)…移動平均線が上昇を示しているときに、株価が移動平均線( 25日線・26週線)をすこし割り込むくらいに落ちてきたとき。上昇トレンドにあると見て、追加で買う。上昇トレンドの軌道にもどす場合は、いうまでもなく強い陽線が並ぶ必要があります。

③買いの法則3(買い3)…株価が足踏みしながらも、上昇中の移動平均線( 25日線・26週線)とクロスしないで、ふたたび上げ始めたとき。出来高が異様に増え、上げの角度がシャープになり始めると、やがて天井のシグナル(ローソク足の組み合わせやオシレーターの「買い過ぎサイン」)が出始めます。

④買いの法則4(買い4)…移動平均線が下降しているときに、株価が移動平均線( 25日線・26週線)を大きく割り込んで、移動平均線との乖離が大きくなって、リバウンドを狙うとき。買いのタイミングの取り方が難しく、慎重さを求められます。

※買い2と買い3が一番やりやすく、買い4が一番難しいです。

買いの条件
1 25日線(週足では、26週線)は、平坦もしくはやや右肩上がりになっていること。
2 5日線(週足では、13週線)は、25日線(同26週線)の上の位置にあること。
3 前回の底の安値より、今回は値を切り上げていること。切り下げる状態になった場合は、様子を見ること。さらに大きく下げる危険があるからだ。
4 できれば、切り返す株価は、半値ぐらい下げた(半値押し)あたりで行なわれたことが望ましい。
5 間近のローソク足10本ほどを見ると、陰線の後、陽線の連続線が出現し始めていること。
6 間近のローソク足に下ひげの長いローソク足が見受けられがちだ。
7 出来高が増えつつあること。

売りの法則

①売りの法則1(売の1)…移動平均線( 25日線・26週線)が長期的に上昇するか、横ばい状態ののちに、下降に転じ、株価が移動平均線を割ったとき。補助的に5日線と13週線を使う。移動平均線を通過するとき、窓を空けたり、大陰線が出現するのはその勢いの強さによります。(DC)

②売りの法則2(売の2)…移動平均線が下降を示しているときに、株価が移動平均線を少し越えても、それ以上上げず、ふたたび下げ始めたとき。いったん移動平均線を越えたもののすぐ下降始めた株には、さらに上がると期待していた投資家の失望感が大きく、あきらめて手放す人も出てきて、簡単に下落していくことになります。この場合には、まず試しに少し売ってみて、移動平均線より下に押し戻されたことを確認して、売り乗せしてみることが大事です。

③売りの法則3(売の3)…株価が足踏みしながらも、下降中の移動平均線とクロスするか、しないかのところで、ふたたび下げ始めたとき。株価が勢いを減退(出来高も少ない)。いきなり新しい材料が出て、反発する可能性はあるかも知れませんが、その場合でも、たいていは、反発前数日内にかすかにしろ、シグナルが見えるものです。

④売りの法則4(売の4、2カ所ある)…移動平均が上昇しているときでも、株価が移動平均線を大きく上回り、移動平均線との乖離が大きくなって、株価に過熱感がでてきたと判断したとき。一応の目安として、20%の乖離になると、売りと判断できますが、仮にその%で空売りしても、そこからさらに暴騰を続け、いわゆる空売りの買戻しが遅れて追証(信用取引における委託保証金の追加)が発生するという大怪我を負う可能性もあります。

※売り1と売り2が一番やりやすく、次に売り3、売り4が一番難しいです。

移動平均線ワザまとめ

①平均線をシャープにせよ
日足の場合は5.25.75、5.10.20、5.15.45など、展望や戦略・その時に効いてるものや自分に合ったのを使う。

②出来高から平均線を読む
出来高が増え出し、株価が上がる場合は、トレンドに乗る意味で買い。一方、出来高が増えても株価が下がる場合は、これ以上は上がらないと失望した人が増えたため、株が下へ動いているということで、新規の買いを避けるか、売りに回るかの対応が必要です。

出来高を見る時の原則
1.出来高が増えると、陽線が立つ。上げの典型。
2.出来高が増えても、陰線が立つ。下げの典型。
3.底値で膨大な出来高層が出来た後、ゆっくり上げ始めると、(買い1以後)順調に上げトレンドが形成されていく。
4.3の場合、上昇トレンドに乗って、断続的に出来高増となる。(これを「営業が入る」と私は呼んでいます)
5.出来高が少なくても上げることはあるが、たいていは、上げて行く過程で、断続的出来高増が起こる。

③ローソク足と平均線

1.上げ相場の場合(25日移動平均線が上向き)、通常の2~3倍ぐらいの出来高がある度、大きめの陽線が出現し、その後数日出来高が減少しても、依然高値を維持して、かつ天井を示すローソク足の組み合わせが現れなければ、上昇トレンドが持続する(図16)。

2.上げ相場の場合(25日移動平均線が上向き)、株価が陰線で25日線に接触したり、少し越えて止まったときにはまだ買わない。株価が25日線から跳ね返り陽線を出現させるか、切り返して25日線を越えて陽線の形で終えたとき買う(図16)。

3.上げ相場の場合(25日移動平均線が上向き)、いくつか山を作って上げた後、通常の2倍以上の出来高を伴って大陽線が出現したが、翌日あたりで天井を示すローソク足の組み合わせが現れたら、そろそろ天井を越えたかな、と疑念をもち、処分する準備に入る(図17)。

4.下げ相場の場合(25日移動平均線が下向き)は上げ相場の場合とは逆だ。窓を空けるか、大陰線で25日線を割るとき、出来高が通常の数倍あれば、その後もしばらく陰線を作りつつ下降を続ける。

5.下げ相場の場合(25日移動平均線が下向き)、25日線を割って深く下げた後切り返し25日線に陽線で接触したり、少し越えて止まったときはまだ空売りをしない。株価が25日線から跳ね返され陰線を出現させるか、切り返して25日線を再度割って陰線で終えたとき、空売りする。

6.下げ相場の場合(25日移動平均線が下向き)、いくつか下降の波動を作り下げてきたが、通常の2~3倍の出来高を伴って下げ、翌日あたりで大底を示すローソク足の組み合わせが現れたら、そろそろ大底を越えたかな、と疑念をもち、打診買いの準備に入る。

④15%法で強い買いシグナル
発行済株式数×浮動株率×0.15=15%法の出来高
底から脱出したあたり、あるいは、底から脱出して上昇トレンドがようやくできあがったあたりで買いシグナルと見ると、成功率が高いようです。大出出来高は株価に先行する原則。

⑤トレンド線と平均線
まず1番目の下値を2番目の下値を結びます。その2点を下値にした支持線より下回って3番目の下値ができたら、その3番目の下値と1番目の下値を結んだ線が新しい下値支持線とみなします。もし、株価がこの線を割ることがあれば、ブレークとみなし、相場が転換したと読みます。髭で引いて実践で微調整する感じ。

⑥押し目買いと平行線
上昇トレンドに乗っていることは、株価が25日移動平均線の上を動いていることを意味し、必ずしも5日移動平均線の上にある必要はありません。

1.暴騰は3日目に買え…切替しタイミングと一致する事が多い
2.分けて買う…下落初めてから分けて買えば押し目を見逃さない
3.しばらく観察…需給の崩れたチャンスを見極めて買える

⑦波動と平均線

波動が起こるタイミングで特徴的な株価の動きがある(図21、図22)

1.上昇トレンドの場合、波動と波動の間の株価が25日移動平均線と接触し跳ね返したとき、もし陽線が立てば新しい上昇波動の始まりとみなす。

2.その場合、その陽線を押し上げるために通常の2~4倍の出来高が出現すれば、次の上げ波動は大きなものになる可能性が高い。

3.下降トレンドの場合、波動と波動の間の株価が25日移動平均線と接触し跳ね返されたとき、もし陰線が立てば新しい下降波動の始まりとみなす。

4.その場合、その陰線を押し下げるために通常の2~4倍の出来高が出現すれば、次の下げ波動は大きなものになる可能性が高い。

5.上げ相場の場合、出来高を伴ってあげて、第一波動が高止まりしたままのとき、この高い位置から大きな出来高を伴って上げ始めれば、次の上昇波動の形成に動き出すとみなす。

6.下げ相場の場合、出来高を伴って下げて、第一波動が下げ止まりしたままのとき、この低い位置から大きな出来高を伴って下げ始めれば、次の下降波動の形成に動き出すとみなす。

7.上げ相場の場合、節目ごとを結んで右肩上がりのトレンド線を結ぶ傾斜よりも傾斜が鋭くなり始めれば、やがてその相場が天井に達したと判断できる。むろん相場には魔坂があるので、思惑がはずれたら、即撤退すべきである。

8.下げ相場の場合、節目ごとを結んで右肩下がりのトレンド線を結ぶ傾斜より傾斜が鋭くなり始めれば、やがてその相場が大底に達したと判断できる。しかし、相場には魔坂があるので、思惑がはずれたら、即撤退すべきである。

↓簡略化した流れ
01 株は波動を作る
02 株は波動を作り、上げて行くか、下げて行く
03 波動には、谷底と山頂がある
04 波動は底で買い、山頂で売る
05 前の上げ波動の山頂をブレークアップすると、次の上げ波動を作る
06 前の下げ波動の谷底をブレークダウンすると、次の下げ波動を作る
07 上げ波動はおおむね3か4で終わる
08 下げ波動もおおむね3~4で終わる
09 日足上げ波動と下げ波動を終えると、週足の上げ波動を終えている
10 波動を作る主因は、出来高である。
11 わかりやすい上げ波動は、出来高増の度に陽線が立つ
12 わかりやすい下げ波動は、出来高増の度に陰線が立つ

⑧平均線と窓・ヒゲ
25日線を窓を空けて飛び越えれば、その後の上昇・下降に期待できる。

グランビルの法則の買い1で25日移動平均線を越えた株価は、途中で下長ひげが出ても中途半端に上げ、上長ひげが出ても中途半端に下げるからあわてずじっくり観察すべきだ。グランビルの法則の買い2で25日移動平均線を切り返して上げてきたら、途中で下長ひげが出れば、率直に上げていくが、上長ひげが出ても不発に終わり下げず、波動を大きくしていく。グランビルの法則の買い3で次の波動を作り出すと、下ひげが出ても上げなければ相場がほぼ終了したと判断する方が首尾よくいくことが多い。

⑨3線の収斂を狙え(図23)
ここで「3線」とは、移動平均線の25日線、75日線、200日線のこと。

長い整理期間には底値をさぐりながら、底固くなっていきます。株価が長期の200日移動平均線を上回ればようやく整理を終えて、上昇に向かうのではないかとみて、買い出動することになります。

わかり、また銘柄によっても、利用できる移動平均線がことなる。その3本の移動平均線の設定としては、①5日線・25日線・75日線、②10日線・20日線・30日線、③15日線・30日線・45日線、でしょうか。

⑩平均線と株材料
銘柄に強烈なインパクト材料が出た場合、移動平均線の読み方が通用しないこともある

⑪だましを見抜く方法
5日線が25日線を抜けてそのまま上げて行くような力強い大陽線が立っても、25日線がいまだ下向きであれば、ダマシの可能性があります。(図25)もし25日線の傾きが上を向いている場合は、株価が戻る勢いが残っていると判断して、とりあえず持ち株はそのまま保持し、株価の戻り具合を観察します。

チェックポイント

①移動平均線(日/5.10.20 or 5.15.25 or 5.25.75 or 15.30.45)(週/13週.26週 or 25.75.200)
②出来高(15%法の出来高も確認)
③移動平均乖離率(25日平均線の±10%越えが参考シグナル(平常時))
④MACD
⑤RSI
⑥インデックス比較
⑦同業種比較
⑧ろうそく足状態
⑨暴落レシオ
⑩裁定残高
⑪ギャップを見つける

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